2010年6月27日日曜日

2006夏 ~ 2008夏

僕は、旅をしていた。

それはバイクでの旅だった。
日本の奥深く、隅から隅へと、文字通り這うような旅だった。
過ごす日々は、珠玉だった。



そもそも僕がバイクで日本をほっつき歩いたのには理由があった。
もちろん「日本一周」という言葉には、それだけで胸ときめくような夢がある。
でも、本当の理由は、世界をバイクでほっつき歩きたいと思ったからだ。


いきなり海外という選択肢もあった。
だけど、心のどこかでこう訴える自分がいた。

おいおい。日本もろくに知らないくせになにが海外かよ。

ごもっともだ。
だから、まず、日本を見て周ることにした。


滑り出しは順風満帆だった。
しかし、予想外のことが僕を待っていた。
世界地図で見ると、小指の爪ほどに思えるちっぽけな日本も、実際に周ってみると思った以上に広く、そして心地よかった。
1年と思った期間は2年に延び、気づけば2周もしていた。

あれからもうすぐ2年。

僕はやっと本当の旅立ちを迎えようとしている。

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