2010年9月19日日曜日

今年に入って11人目らしい

カルネカルネってよく出てくるけれど、そもそも一体なんなのさ?

これまでのブログを読んでそう思った人は少なくないと思います。僕も初めてその存在を知ったときは、聞きなれない言葉にとても違和感を感じました。

「自家用自動車の一時輸入に関する通関条約」

これがカルネの本性です。

車やバイクというものは、いくら個人の所有物だとしても、たとえ中古でおんぼろだったとしても、あまつさえ自走であったとしても、国から国へ移動させる場合は「輸出と輸入」という扱いになってしまいます。そうなると必然的に関税が課せられるわけです。国によっては新車価格の200%を課税するなんてとんでもない税率のところもあるようです。そうなると旅行者は国境を越える度にいちいち大変です。というかそんなに払えません。そこで考え出されたのがカルネです。この書類を使用すれば、一時輸入という形で関税なしで通関することができるのです。

もちろん使用できる国とできない国があります。それはかなり流動的で、情勢によって簡単に変わるそうなのでどの国がどうとは断言できないようです。カルネがないと入国できない国もありますし、また使用できない国についてはその国の法律に従う形になります。

さらにカルネを使って一時輸入すると、期限(カルネの有効期限や、滞在国の一時輸入期限など)内に必ず輸出しなければなりません。というか、そういう条件で一時輸入させてもらう、と考えたほうがいいかもしれません。
それは車両本体のみならず、カルネに記載したスペアパーツやパーソナルアイテムもすべて含み、壊れていようがなんだろうが必ず国から持ち出せよ、ということらしいです。やむを得ない場合、という対処方法もあるようなので、大したこと無いだろうと考えてしまいがちですが、実際折れたレバーを捨てられずに持ち歩いたとか、事故で再起不能になったバイクをトラックで港まで運び、そのまま日本に送り返さなければならなかった、なんて話を聞いたことがあります。面倒な話です。

と、いろいろ制約はあるものの、僕にカルネなしでいきなり旅を始めるほどの度胸もお金もないので、当然作成しました。

申請にはバイクを日本のどの税関を通すか、いつ出港するか、輸送費用はいくらかなどの情報も必要になるので、バイクを送るための船の手配と合わせて進めました。しかし船の手配が思いのほか難航し、あわせてカルネの取得もずるずると遅れてしまいました。それでも何度かJAFの関東支部に足を運び、そのたび担当の女性職員に励まされ、必要な書類をすべて揃え、無事に取得することができました。


8月の末でした。オレンジ色したカルネ手帳を手にしたのは。それまでいろいろと準備に忙しくしてきましたが、カルネ手帳を受け取ったあのときが、一番気持ちが高揚した瞬間でした。

海外をバイクで走れるんだ!

口元は自然とゆるみ、喜びと希望が心の底からわいてきました。目の前がぱっと明るくなり、同居していたはずの不安は影を潜め、世界は僕の中にあり、今ならなんでもできる。我ながら単純なもんです。


それにしてもカルネも国際免許同様有効期限が1年なのです。それ以上の旅となると再申請となるため、やっぱり有効期限が3年くらいあると楽なのになぁと思ってしまう僕なのでした。

写真
これがカルネ。隣はJマーク。バイクに貼るらしい。

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