2010年1月13日水曜日

歩13日目 北海道小樽市

僕の体を内燃機関に例えるとしたら、食べ物がガソリンにあたるだろう。歩くためには食べなければならない。カロリーの話だ。

前回の日記に足が細くなったと書いた。細くなったのは決して筋肉質になったわけではない。もちろん歩いて筋肉量は少しくらい増えたと思うが、一番の原因はカロリー不足だ。

旅を始めて数日目、歩いた時の消費カロリーが気になって友人に聞いてみた。返ってきた答えは、成人男性が1時間ゆっくり歩くと約180kcal消費する、というものだった。予想より高い数値だった。僕の場合荷物を背負っているから、きっと200kcalは越えているはずだ。

1日に10時間は歩いているから、それだけで2000kcalが必要。僕は基礎代謝が約1500kcalあるので、合わせると3500kcal。さらに寒いと多くのエネルギーが必要なので、きっと1日に必要なカロリーはそれ以上ということになる。

1日3500kcal!?

とてもじゃないが今の食生活では追い付かない。この旅のために出発2ヶ月前から食を太くし、約2kg体重を増やしてきた。特にトレーニングをしたわけでないからほとんどが脂肪のはず。脂肪1kgは約7000kcalあるから、14000kcal蓄えた計算になる。しかしきっとそれとて長くは保たないだろう。

単純な足し算引き算で済む話ではないかもしれない。それでもそう的外れな数値ではないと思う。
この旅が終わる頃、僕の体はどうなっているだろう?

7時30分。起床。ドーナツとコーヒーの朝食。豆からいれたレギュラーコーヒーはやっぱりうまい。インスタントとは比べられない。
8時15分。出発。表通りまで車で伴走してもらい、そこで友人と別れた。
「いってらっしゃい!佐多まで!!」
佐多、という言葉が僕の中で急に現実味を帯びた瞬間だった。
しばらく歩くと国道5号に乗った。小樽までこのまままっすぐだ。

12時40分。小樽市内に入る。右手には日本海が見える。それは稚内を発ってから常に右手にあった。しかしそれも今日で見納め。これから僕は山に入り、太平洋側に出ていく。次に日本海を拝めるのは約1ヶ月後。場所は京都となる予定だ。

16時30分。朝里から国道5号を外れる。ここからは毛無峠を越えて倶知安まで進む。5号の方が歩きやすく町もあるだろうが、あえて峠を選んだ。そこは2年前一度歩いた事がある道だからだ。今回はあの時とは逆の方向で、記憶をなぞるように歩いてみたい。

17時20分。すっかり暗くなってしまった。本当は住宅街を抜けて静かな場所まで行きたかったのだが、もういい時間。見つけた公園にテントを張る。

今日の夕食はパスタ。茹でたパスタにバターを溶かし、お茶漬けの素をふりかければ出来上がり。バターの代わりにマヨネーズでもいい。意表をつく組み合わせだが、これがなかなかいける。

明日は毛無の峠越えだ。標高は600m台とあまり高くはないが、小樽側からは一気に標高を稼ぐため、午前中はかなり大変な工程になるだろう。

今日の歩行距離約30km。

写真1
ついに函館の表示。北海道最終到達地点。

写真2
今日でしばらくお別れ。また会う日まで。

写真3
今日の寝床。高台にあるから夜景がきれい。

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