2010年1月7日木曜日

歩7日目 北海道留萌市

天候 晴れ
気温 5時 -1.4度
   15時 0.5度

世の中すごい人もいるもんだ。上には上がいるとはまさにこのことで、僕はすっかり感嘆してしまった。

4時30分。起床。風は夜中から吹き出し、テントをバタつかせている。止む気配はない。サンドイッチにかぼちゃスープの朝食。昨日の夕食時にお湯を魔法瓶に入れておいたので、スープの素を溶かすだけ。やっぱり火を使わないと楽だし片付けも早い。これからはこのパターンでいこう。
風が強くてテントの撤収に四苦八苦。40分も要した。

6時00分。出発。まだ真っ暗。綺麗な半月といくつかの星が見える。月明かりで足下まではっきり見えるのだが、トラックが結構走っているのでヘッドライト装着で歩き始める。一段高くなった歩道があるから歩きやすく安全。
夜が明け、太陽が顔を出し、だんだんとその位置を高くしても、海岸線をなぞる道はどこまでも続いた。
今日は予想に反して晴天だ。

10時00分。小さな町に入るとセイコマ発見。飲み水がなくなりかけていたので助かった。水分補給のついでに昼食。唐揚げ弁当は久しぶりにハイカロリーな食事。毎日これだけ歩いていれば、いくら行動食を食べていても絶対的にカロリー不足。きっと体重は減る一方だろう。

11時00分。道の駅おびら到着。スルー。

11時45分。19km歩いた地点で小平まで11km、留萌まで22kmの表示。頑張れば留萌まで行けるだろうか。

14時40分。この旅最初のトンネルを抜けると目の前に暑寒別岳。雲の切れ間から差し込む光を浴びて神々しい。

小平の町にはセブンイレブンがあった。立ち寄ろうかどうしようか。悩んだ結果立ち寄った。特に買うべき物もないなと店外に出ようとしたら、ひとりのお坊さんを見つけた。見ると行脚中のよう。声をかけるべきか迷ったが、思い切って話し掛けた。
実際とても気さくな方で、せっかくの歩き人同士なのだからと近くのバス停で少し話をした。缶コーヒーまで買ってくれた。彼(たぶん僕と同い年くらいだ)はやはり全国を行脚していて、出発してからもう1年以上経つという。滋賀から一度九州まで行き、その後北海道まで北上。北海道には去年の10月に入ったというから驚きだ。
すでに反時計周りでここまで来たらしく、旭川辺りは本当に寒かったですね、なんて笑う。それはそうだ。なんせ袈裟に足袋なのだから。いくら冬用に厚手だといっても相当寒いだろう。事実手と足の指が凍傷になっていたのだから。
それでも彼は笑っていた。全てを受け入れているような寛大な笑みだった。僕は、足の指にマメが出来て痛い痛い言っている自分が恥ずかしくなった。
バス停から少しの間一緒に歩いた。一方に歩いてくれる、ふたり目だった。別れ際お布施を渡すと、僕のために旅の安全を祈願してお経を唱えてくれた。お互い良い旅をしましょうと握手をして別れた。ほんの少しの時間だったけど、たくさんのパワーをもらった気がする。

17時00分。空に一番星が出ていた。少し急いで歩く。
留萌市手前まで到着。これ以上進むと野宿が厳しくなる。市街地へ入る手前の橋の下にテントを張った。19時00分。歩行距離は約38kmだった。

写真1
神々しい景色にしばし見とれた。

写真2
すごい人と。

写真3
留萌まであと少し。

4 件のコメント:

  1. 楽しんでますかぁ?
    素敵な出会いをしてますね。
    旅が終わる頃にはきっと
    そのお坊さんと同じような笑顔をしてると思いますよ!


    それにしても
    1枚目の写真素晴らしい(^^)

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  2. 凄い人いっぱいいるんだね!!!
    まだ1週間しか経ってないんだ......

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  3. マミィさん

    僕もあの境地まで行きたいものです。

    ホント冬の北海道は素晴らしい景色がたくさんありますね!

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  4. 848さん

    そう!まだ1週間しか経ってないんだよ。
    先は長い…

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