2010年2月16日火曜日

歩46日目 東京都千代田区

天候 曇りのち雨
気温 6時 10.5度(室内)
   17時 5.4度

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お知らせです。

いよいよ明日に迫ったリーチング佐多岬の公開募集。

ルートと立ち寄る場所を決めましたのでお知らせします。
3rdステージの東海道編は、文字通り東海道(できるだけ旧東海道)を歩く予定です。ですのでもちろん出発は日本橋としました。
当日ゴール予定の多摩川までは、基本的に国道15号(第一京浜)を歩きます。以下にスタート、ゴール、立ち寄る場所の時間割を記載します。
途中参加も大歓迎ですので、もし参加可能な方は立ち寄った先でぜひ合流してください。

また、多摩川キャンプは参加者が居なかったら翌日の天候を考えて中止にするかもしれません。ご了承ください。

9時00分。半蔵門線三越前B5出口付近にある日本国道路元標を出発します。

10時20分。浅草線&大江戸線大門駅A4出口交差点にあるサンクスに立ち寄ります。

12時30分。JR品川駅高輪口から第一京浜を田町方面に200mほど行った所にある品川駅前郵便局に立ち寄ります。

品川あたりでちょっとお昼休憩。

15時00分。京急本線大森海岸駅前の第一京浜沿いにあるファミリーマートに立ち寄ります。

16時30分。六郷土手駅と第一京浜の間にある宮本台緑地公園をゴールとします。

かなり余裕を持った設定にしているので歩くスピードはそれほどでもありませんが、距離にすると20kmはあるので全部歩くと結構ハードだと思います。
途中にコンビニがたくさんありますので、水などはいくらでも補給できます。歩きやすく履きなれた靴を履いてきてください。

僕は、黒いジャケットに大きなバックパック(紺色のパックカバーをかけて、黄色の反射バンドを巻いています)を背負っているので、たぶん一目で発見できると思います。気軽に声をかけてください。

天候はなんとか持ちそうなので、のんびり歩きましょう。

***

昔の同僚が、僕のために録画したテレビ番組を見せてくれた。
「お前、こういうの好きだろ?」
そういって見せてくれたのは、栗城史多という若き登山家の特集だった。名前は聞いて知っていたが、テレビを見るのは初めてだった。

番組を見終わった僕は、感動で言葉が出なかった。うまく言えないけれど、胸の中に熱いものがこみ上げ、今すぐにでも何かをしなければ、そんな気持ちになった。
難しいこと。苦しいこと。それに本気で向き合い挑戦する姿というのは、無条件で人に感動を与えるものなのだ。

僕は彼ほど若くはない。同じようなことはもうできないかもしれない。だけどそんなことはどうだっていい。
誰だって、いくつになったって、エベレストに「挑戦」することは可能だ。出来るか出来ないかではない。やるかやらないか。本当に大切なことはそこなんだと思う。
前へ進む一歩を踏み出すことの大切さ。それを僕は改めて胸に刻んだ。

明日、僕はこの旅の2ndステージを終了させる。そして明後日には新たなステージが始まる。きっと新たな気持ちで歩き出せることが出来ると思う。

8時20分。起床。布団でゆっくり睡眠をとったが、夜中暑くて何度も目が覚めた。体が寒冷地仕様になっているのか。毛布一枚で眠るのが丁度よかった。

布団をたたみ、1階に下りると米の炊けるいい匂いがした。ラリーのゴール時にお帰りと言ってくれた女の子が、すでに起きて炊いていてくれたのだ。
ふたりでこたつに入り朝食にする。流山の友人は朝早くに仕事へ出てしまったし、他のメンバーは夕べのうちに帰ってしまったので、今はもうふたりしか居ない。あんなに賑やかだった週末がうその様に静かだ。

ぼちぼち出発の準備をする。今日は都内の友人宅まで約30km。昼前に出れば大丈夫か。洗濯物をたたみ、すべての荷物をバックパックに詰めていく。何がどこへ収まるか。道具をしまう順番は、旅の途中、いつの間にか確立されていくものだ。だけどいつもと違うのは、ひとつの荷物を詰めるたびに寂しさが募っていくことだった。
「もう1日泊まっていけば?」
女の子の言葉につい甘えたくなってしまう。居心地のいい場所を離れるときほど辛いものはない。
「歩き終わったらまた来るよ」
僕は、まるで自分に言い聞かせるように答えた。

11時20分。出発。外はいつの間にか小雨が降っていた。カッパの下を履こうかと思ったが、これ以上ここに居ると本当に決心が鈍りそうだったから、何度も手を振ってその場を去った。
「歩き終わったらまた来よう」
僕は、自分に言い聞かせるように呟いた。

国道6号に出るまでは江戸川の土手沿いを歩いた。雨は次第に強さを増し、都会の町並みが白くくすんで見えた。橋の下でカッパを着込む。さすがにこの雨脚でカッパなしでは限界だった。

国道6号に乗り換え、都心に向けてひたすら進む。中川、荒川、隅田川。川をひとつ越える度に景色が変わっていった。立ち並ぶビルは高さを増し、代わりに空が狭くなった。それが、都会らしさというものなのかも知れなかった。
その頃にはすでに靴の中までずぶ濡れで、トイレを借りにコンビニへ立ち寄るのさえ気が引けた。冷たい雨だった。

17時30分。千代田区の友人宅に到着した。彼とは僕が過ごした短いサラリーマン時代の同僚で、今でも中のいい同僚のひとりだ。そんな彼は濡れ鼠の僕を快く迎え入れてくれた。

玄関先で真っ先にバスタオルを差し出し、
「また馬鹿な旅を始めたもんだな」
笑いながらそう言った。
「いつものことだよ」
僕も笑いながら乾いたタオルを受け取った。

今日の歩行距離約27km。

写真1
雨に煙る大都会。よくここまで歩いたものだ。

写真2
雨に煙る大都会2。空が狭い。

11 件のコメント:

  1. 会えて良かったです。朝の一瞬に慌しくて残念でした。
    東海道にいる間に機会を作ってもう一度迎撃に行きたいと思っています。
    宗谷岬でお会いした頃より頬の辺りが精悍な感じになりましたね。お体に気をつけて佐多岬への道のりを過して下さい。

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  2. おはようございます。
    とうとう東京って感じですね~
    ほんと、日々の積み重ねが、
    まさに、一歩ですものね~

    旧東海道ですか~
    昨夜からの雪のせいもあり
    朝は寒かったですね。

    小生は、今、東海道新幹線でピュ~っと
    走り去ってしまいました(笑)

    なか~たさんの旅の文章を楽しみにしております。

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  3. 遥です

    昨日から山手線一周の歩き旅をしていて、くわしいことが書かれた昨日のブログを読まずにそのまま日本橋へいってしまいました。。
    日本橋といっても広かった!ww
    駅前をうろついたのですがわかりませんでした^^;←当然ですね笑

    携帯でこちらのブログがでてこないので神田に来てまんきつからコメントしてます!
    10じ20~参加させていただきます☆

    前から参加すると言ってたのにこんな状態になってしまってすみません><

    帽子かぶってらっしゃいますか?

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  4. 追加

    んでもって一つ結びしてらっしゃいますか?

    黒のジャンパーで紺色の大きなバックパックを横に置いてる方を日本橋をうろついてるときに見かけたのですが。

    違ったらすみません!

    そのときは集合場所に自信がなかったので声をかけることもできなかった遥でした

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  5. 遥さん

    そうです。その人物です。笑


    今大門に向けて歩いていますので、そこでお会いしましょう!

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  6. わおわお
    ガン見しちゃいましたよー

    私スカートはいてますが歩き旅をナメてるわけではないので!マイスタイルなので! はい、本気で笑"

    しかもQRコードがあって携帯からも見れましたねこちらのブログ^^;
    視野狭かったっすw

    では後ほど!         はるか

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  7. 今近くを歩いてるんですね〜

    平日で仕事なんで参加できなくて残念。
    楽しんでください〜

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  8. フジ山さん

    わざわざ朝の貴重な時間にありがとうございました。

    宗谷岬で会って、日本橋で会って。
    なんか不思議な感じでした。

    またどこかでゆっくりお会いできるのを楽しみにしています。

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  9. タイ象さん

    出張お疲れ様です。

    新幹線ならあっという間ですね~

    僕はのんびり歩いて行きます(笑)

    いつも稚拙なブログを読んで頂いてありがとうございます。

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  10. 遥さん

    リーチング佐多岬、参加ありがとうございました。

    遥さんが参加してくれたことは、僕にとって大きな意味を持っています。
    おかげで有意義な1日となりました。

    足大丈夫ですか?

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  11. KXさん

    わざわざ川崎まで夜の部参加ありがとうございました。

    一緒に歩けなかったのは残念ですが、気持ちはしっかり受け取りました。

    曲楽しみにしています。

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